富山県の伝統食いとこ煮とは?

ご当地グルメ
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富山県は、標高3,000m級の立山連峰に囲まれた自然豊かな土地で、日本海に面した富山湾が広がっています。

中央部には広大な平野が広がり、山海の幸が楽しめる恵まれた地域です。富山湾では、寒ブリや白えび、ホタルイカなどの新鮮な魚介類が水揚げされ、「天然のいけす」として知られています。

また、富山の豊かな水で育てられたコシヒカリや干し柿、白ねぎなども広く知られています。こうした自然の恵みを活かし、富山の食文化が育まれてきました。

いとこ煮は、地域ごとに具材は異なりますが、必ず小豆を用いるのが特徴です。

この料理の名前にはいくつかの由来があります。一説では、硬い具材から順に「おいおい」と煮る調理法が「甥と甥」を連想させ、「いとこ」に繋がったとされます。

また、同じ畑で採れた野菜を煮込むことから「いとこ」の名がついたという説や、正月準備に作られた「お事汁(おごじる)」がなまったとの説もあります。いずれにせよ、使用する具材や味付けは家庭ごとに異なり、それぞれの特色が光ります。

いとこ煮の材料とレシピ

材料(例)

材料:分量
ごぼう(角切り):12g
にんじん(角切り):12g
板こんにゃく:9g
里芋:20g
かぼちゃ:20g
生揚げ(油揚げ可):20g
小豆(乾燥):9g
小豆の煮汁:100g
米みそ:7.2g
※具材は同じ大きさに揃えます。

作り方

1:小豆を固めにゆでておく。

2:ごぼうはあく抜きをし、生揚げは油抜き、こんにゃくは下ゆでをする。

3:小豆の煮汁に硬いものから順に加え、やわらかく煮る。

4:煮えたらアクを取り、小豆を加えてみそで味を整える。

いとこ煮の文化と由来

富山県では、親鸞聖人の命日である11月28日にいとこ煮を食べる風習があります。親鸞聖人がこの地を訪れた際、いとこ煮を好んで食べたと言われ、現在でもその習慣が受け継がれています。また、いとこ煮は「多くの徳が詰まった料理」とされ、「遺徳煮(いとくに)」とも呼ばれることがあります。

寒い季節に体を温める一品として、ぜひ味わってみてください。

まとめ

いとこ煮は、日本の伝統的な煮物料理の一つで、特に小豆を使うのが特徴的です。地域や家庭ごとに具材や味付けは異なりますが、一般的には小豆と野菜を組み合わせた素朴な料理です。

ごぼう、里芋、かぼちゃ、こんにゃく、生揚げなどの具材を使い、硬いものから順に煮ていくのが特徴的な調理法です。この「順に煮る」という調理工程が「おいおい(甥と甥)」に通じ、そこから「いとこ」という名前がついたという説が広く知られています。

また、同じ畑で収穫された野菜を一緒に煮ることから「いとこ(親しい仲間)」を表すという説や、正月準備に作られた「お事汁(おごじる)」が訛ったとする説もあります。

家庭や地域によって異なる具材や味付けが使われ、みそ味やしょうゆ味にアレンジされることが多いです。

この料理には歴史的・文化的背景もあります。浄土真宗の開祖である親鸞聖人が北陸地方を訪れた際、いとこ煮を好んで食べたと伝えられており、そのため富山県では親鸞聖人の命日である11月28日にいとこ煮を食べる風習が残っています。

栄養豊富で体が温まるいとこ煮は、冬の食卓を彩る一品として親しまれています。

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