本州の中心に位置する長野県は、山々と川に囲まれた内陸の地で、かつて「信州信濃の国」と呼ばれていました。
この地は、長く歌い継がれてきた県歌「信濃の国」で知られ、自然、歴史、偉人たちを紹介しています。1998年には冬季オリンピックが開催され、「NAGANO」の名前が世界的に広まりました。
県内には3000m級の山々で知られる「日本アルプス」がそびえ、四季折々の美しい自然を楽しめる上高地や軽井沢などがあります。
また、全国から参拝者が訪れる善光寺や諏訪大社があることから、観光地としても知られています。
おやきの由来について紹介
おやきの起源は縄文時代にさかのぼると言われています。
長野県では米作が難しい山間地が多く、そば粉や小麦粉を使った食文化が発展しました。
その一環として作られるおやきは、囲炉裏の灰で焼く、蒸すなどさまざまな調理法が用いられていました。
特に北信地方では、ご先祖様への供物としてお盆に作られる風習が現在も残っています。具材には季節の野菜が使われることが多く、地域ごとに独自のバリエーションがあります。
おやきにお材料と作り方
材料(1人分)
中力粉:25g
水:18g
かつお節:1g
野沢菜漬け(粗みじん切り):40g
ひまわり油:1g
作り方
下ごしらえ:野沢菜漬けを1時間ほど水に漬けて塩抜きする。
生地作り:中力粉に少しずつ水を加え、耳たぶ程度の硬さに練る。1時間ほど寝かせる。
具材の準備:フライパンにひまわり油を熱し、野沢菜漬けを炒め、かつお節を加える。
包む:生地を薄く伸ばし、具材を包み込む。
蒸す:蒸し器で15分程度蒸す。
おやきは「季節を包む食べ物」とも言われ、春の野草や旬の野菜を具材にします。
北信地方では、お盆に帰るご先祖様へのお供え物としても親しまれており、「送り盆の夜」には「お帰りおやき」を仏壇に供え、ご先祖様が道中で空腹にならないよう願います。この風習は現在でも多くの家庭で続けられています。
まとめ
おやきは、長野県を代表する郷土料理の一つで、小麦粉やそば粉を練って作った生地で具材を包み、焼いたり蒸したりして仕上げる素朴な食べ物です。
その起源は縄文時代までさかのぼると言われ、長野県の山間地域では、米が貴重だったことから、そば粉や小麦粉を活用した粉食文化が発展しました。
おやきの特徴は、地域や家庭によって異なる具材と調理法です。
具材には、野沢菜や切り干し大根、かぼちゃ、きのこ、あんこなど、季節の食材が使われることが多く、「季節を包む食べ物」とも呼ばれます。
また、囲炉裏の灰で焼く伝統的な方法や、蒸して柔らかく仕上げる方法があり、それぞれ独自の風味が楽しめます。
特に北信地方では、おやきがご先祖様への供物としてお盆に作られる風習が根付いています。
送り盆の際には、「お帰りおやき」として仏壇に供え、長い道中の空腹を癒す願いを込める習慣もあります。現在でも地域ごとにバリエーション豊かなおやきが受け継がれ、食事としてもおやつとしても親しまれています。