青森県の郷土料理けの汁とは?

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青森という場所は、広大な海、山々、そして奥入瀬川や岩木川などの川があります。自然の恵みに囲まれたこの地では、りんごやながいも、ごぼう、にんにくなどの農作物が豊富に収穫され、それらを使った美味しい料理が愛されています。また、魚介類も豊富で、ほたてやいか、タラ、マグロなどが水揚げされ、さまざまな加工品も生産されています。青森は食料の自給率が115%で、全国で第4位の高さです。

「けの汁」という料理は、津軽藩祖の為信が津軽平定の際に食べたとされる料理です。だいこんやにんじん、ごぼうなどの材料で作られ、その名前は、粥に添える汁や粥にかけて食べる汁という意味から来ています。

けの汁は津軽地方に古くから伝わる伝統料理です。

大根、人参、ごぼう、山菜、高野豆腐、豆などの具材を7ミリ程度の細かいあられ状に切るのが特徴です。

この料理には多くの野菜や豆製品が含まれており、たんぱく質、カルシウム、鉄分、ビタミン、食物繊維が豊富に含まれているため、栄養バランスの取れたヘルシーな一品となっています。

具材を細かく切るのには少し手間がかかりますが、調理自体は簡単です。ぜひご家庭でも作ってみて、青森の伝統の味を楽しみ、伝えていってほしいと思います。

けの汁の由来

約400年前、津軽藩の初代藩主である為信(ためのぶ)が正月に敵の城を攻めた際、城にあった大根、人参、ごぼうなどの材料で作った食事を食べて戦いました。

この材料がちょうど七種類あったことから、津軽の七草粥(ななぐさがゆ)として「けの汁」が始まったとされています。

また、「けの汁」の名前の由来は、白い粥に添えて食べる汁、または粥にかけて食べる汁という意味で、「粥の汁」がなまって「けの汁」になったと言われています。

昔、津軽地方では、母親が実家に帰る際に、家族が留守中の食事に困らないよう、大きな鍋でけの汁をたくさん作り、味噌を多めに入れて置いていったそうです。

食事の際には、そのけの汁を小鍋に取り分けてお湯で薄め、ちょうど良い味にして食べたと言われています。この方法は今でも便利で、保存食として活用されています。

けの汁の栄養成分

エネルギー: 128kcal
たんぱく質: 6.9g
脂質: 4.4g
カルシウム: 135mg
鉄: 2.0mg
ビタミンA: 241μgRE
ビタミンB1: 0.07mg
ビタミンB2: 0.06mg
ビタミンC: 4mg
食物繊維: 5.5g
食塩: 2.0g
マグネシウム: 57mg
亜鉛: 0.8mg

けの汁の材料と分量

大根(0.7cmのかのこ切り):40g
人参(0.7cmのかのこ切り):15g
ごぼう(0.7cmのかのこ切り):10g
ふきのとう水煮(0.7cmのみじん切り):10g
ぜんまいの水煮(0.7cmのみじん切り):10g
大豆の水煮(または金時豆の水煮):10g
高野豆腐(0.7cmのかのこ切り):5g
油揚げ(0.7×0.5cmのせん切り):5g
こんにゃく(0.7cmのかのこ切り):40g
赤味噌:13g
昆布:1g
かつお節:3g
水:180g

けの汁の下ごしらえと作り方

けの汁の下ごしらえ

高野豆腐は水に戻す。
油揚げは油を抜く。
昆布とかつお節を水でだしを取る。

けの汁の作り方

1:だし汁にごぼう、人参、大根を入れて煮る。

2:大豆水煮、こんにゃく、ふきのとう水煮、ぜんまいを入れて煮る。

3;高野豆腐、油揚げを入れて煮る。

4:赤味噌を入れて味を調える。

まとめ

けの汁は青森県津軽地方に古くから伝わる郷土料理であり、その歴史や特徴、伝統的な作り方、そして保存方法についてまとめます。

けの汁は津軽地方の伝統料理として古くから親しまれてきました。約400年前に津軽藩の初代藩主為信が城攻めの際に七種類の材料を使って作った料理が、後にけの汁の原型とされています。

けの汁の材料は大根、人参、ごぼう、山菜、高野豆腐、豆など様々ですが、すべてを7ミリ程度のあられ状に切るのが特徴です。

野菜や豆製品がたくさん入るため、たんぱく質、カルシウム、鉄分、ビタミン、食物繊維が豊富に含まれ、栄養バランスの取れた料理となっています。

けの汁の伝統的な作り方

1:だし汁を作るために、昆布とかつお節を水で煮出します。

2:野菜や豆製品を細かく切り、だし汁に入れて煮ます。

3:最後に赤味噌を加えて味を調えます。

昔から、母親が留守の際に家族の食事に困らないように、大きな鍋でけの汁を作り、味噌を多めに入れて置いていく方法があります。

食事の際には、小鍋に取り分けてお湯で薄め、食べるという方法が行われています。

これらの特徴や作り方、保存方法を通じて、けの汁は津軽地方の文化や風土を象徴する郷土料理として愛されています。

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