茨城県は首都圏に位置しながらも、豊かな自然環境に恵まれています。長い海岸線を持つほか、日本三名瀑の一つ「袋田の滝」、関東の名峰「筑波山」、広大な「霞ヶ浦」などがあり、観光地としても知られています。
また、農産物や畜産物、水産物が豊富で、特にメロンやれんこん、干しいもなどは全国有数の生産量を誇ります。県南部のつくば市は、学術研究の中心地として国内外から注目されています。
水戸市の郷土料理「煮合い」
茨城県水戸市下市地方では、「煮合い」という郷土料理が古くから親しまれています。
これは地元で採れる野菜を使った煮物に酢を加え、酢の物風に仕上げた料理で、正月や祝いの席には欠かせません。材料にはれんこんやごぼう、にんじん、乾しいたけ、油揚げ、しらたきなどが使われ、地域の特産物を活かしています。
材料（1人分）
れんこん（いちょう切り）：10g
にんじん（せん切り）：10g
ごぼう（ささがき）：15g
乾しいたけ（せん切り）：1g
油揚げ（せん切り）：5g
しらたき（ざく切り）：10g
サラダ油：0.5g
調味料（砂糖、しょうゆ、酢、塩）：適量
だし汁（しいたけの戻し汁＋水）：10g
作り方
1：下ごしらえを行い、れんこんやごぼう、油揚げなどの材料を準備します。
2：鍋にサラダ油を熱し、順番に材料を炒めます。
3：調味料とだし汁を加え、軽く煮て仕上げます。最後に酢を加えるのが特徴です。
地元で栽培されるごぼうは短根種で、香りや甘み、食感に優れています。
煮合いは保存が利くため、大勢が集まる場面で重宝されます。
水戸市にはこのほかにも多くの郷土料理があります。地元の食文化を見直してみましょう。
まとめ
「煮合い」は、茨城県水戸市下市地方に伝わる伝統的な郷土料理です。
この料理は、地元で採れる新鮮な野菜をふんだんに使い、特別な調味で仕上げるのが特徴です。
主な材料には、れんこん、ごぼう、にんじん、乾しいたけ、油揚げ、しらたきなどが使用されます。それらを炒めた後、だし汁と調味料で煮込み、最後に酢を加えてさっぱりとした風味に仕上げます。
酢が加わることで保存性が高まり、日持ちが良い点も魅力の一つです。
この料理は正月や祝い事など、大勢が集まる場面でよく作られてきました。
地域の野菜を使った素朴な味わいと、独特の調理法が特徴で、郷土の味として親しまれています。また、煮合いに使われるごぼうは、香りや甘みが強い茨城産の短根ごぼうで、食感の良さが際立っています。
「煮合い」は、昔ながらの食材と調理法を受け継ぎつつ、地域の食文化を今に伝える一品です。現在では学校給食にも取り入れられ、子どもたちにも地元の伝統料理を知る機会を提供しています。
