悪役令嬢転生おじさんの漫画について紹介

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転生令嬢とおじさんの物語は、上山道郎が手掛ける日本の漫画作品で、2020年5月から『月刊ヤングキングアワーズGH』(少年画報社)にて連載中です。

物語は、善良な52歳の公務員でオタク趣味を持つ男性が、あるきっかけで乙女ゲームの世界へ転生し、悪役令嬢として魔法学校に入学するところから始まります。

前世の経験と親目線から周囲に接する彼の行動は、意図せずして周囲のキャラクターから信頼を得ていき、ゲーム本来のストーリーとは異なる展開を生み出していきます。このユニークな視点と展開が評判を呼び、「次にくるマンガ大賞2020」ではコミックス部門で4位を受賞。さらに、編集者が選ぶ2020年の注目作品にも選出されています。

2025年1月からはテレビアニメの放送もスタートしました。

悪役令嬢転生おじさんのあらすじ

52歳の公務員・屯田林憲三郎は、仕事とオタク趣味を両立し、同じ趣味を持つ妻や娘と幸せな家庭を築いていました。しかし、ある日、交通事故に巻き込まれそうになった子供を救おうとした結果、自身が異世界の貴族令嬢グレイス・オーヴェルヌ(15歳)として転生してしまいます。

転生先は、娘が遊んでいた乙女ゲームの舞台。悪役令嬢としての役割を果たそうと努力する憲三郎ですが、持ち前の親しみやすさと大人としての経験が影響し、ゲームの主人公や攻略対象のキャラクターたちから好意を持たれるようになっていきます。

一方、現実世界では、憲三郎の肉体が事故後意識不明の状態で入院しています。その中で、娘の日菜子はゲーム内の異変に気づき、父の意識がゲーム内のキャラクターに入り込んでいることを確信。母親と協力し、ゲームを進めて父を現実に戻す方法を模索します。

ゲームの特殊なイベントを通じて、日菜子はゲーム内に干渉できるようになり、父=グレイスと連携して「古代龍」のビーストを召喚。現実とゲームの間に接点が生じる中、グレイス=憲三郎は自分の肉体がまだ生きていることを知り、元の世界へ戻る希望を抱きつつ、ゲームの世界で奮闘を続けます。

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悪役令嬢転生おじさんの登場人物一覧

屯田林憲三郎はやし けんたろう)

声 – 井上和彦

52歳の公務員で物語の主人公。温厚で面倒見が良く、職場では中間管理職として部下のサポートに尽力している。

趣味はオタク活動で、アニメや模型に詳しいものの、乙女ゲームにはほとんど触れたことがない。

娘から「悪役令嬢」の解説を受けた際には、昔の少女漫画のキャラクターになぞらえて理解している。日常では人の名前を覚えるのが苦手だが、趣味関連の専門用語やキャラクター名はしっかり記憶している。作中の描写から、勤務先は沼田市役所のような場所と推測される。

グレイス・オーヴェルヌ

声 – M・A・O

健太郎が転生した後の姿で、15歳の公爵令嬢。物語の舞台となる王国で有力な家柄に生まれ、乗馬中の事故がきっかけで健太郎の記憶を取り戻す。

それ以前のグレイスは典型的なわがままな貴族令嬢で、平民に対する偏見を持ち、自身の非を認めない性格だった。しかし、転生後は健太郎の人柄が影響し、性格が大きく変化する。

転生後のグレイスの振る舞いは、健太郎の意図せぬ「優雅変換」によって周囲から好意的に受け入れられる。これにより、「穏やかで成長した」と思われるが、健太郎自身の記憶が一部の言動に反映されるため、状況に応じた柔軟な対応ができるようになる一方で、演劇や特殊な場面では不自然な振る舞いを見せることもある。

グレイスの役割は本来、ゲームの主人公・アンナの恋敵として設定されているが、健太郎の影響でアンナを親身に見守る立場となり、彼女から慕われるようになる。

さらに、健太郎の知識を活かし、魔法の使用では漢字を取り入れた入力法を編み出し、効果の向上や発動のスピードアップを実現するなど、前例のない方法で周囲を驚かせている。

アンナ・ドール

声 – 関根明良

魔法学園の1年生で、物語の中心人物。平民出身ながら卓越した魔法の才能を見込まれ、家族が無理をして学費を工面しながら入学。両親の努力に応えようと懸命に勉強し、入学試験でトップの成績を収めた努力家です。少し不器用で、何もない場所でつまづくなど、愛らしい天然な一面もあります。彼女の使役ビーストは風属性のペガサス。

ゲームのストーリーでは、入学初日に校門前で貴族令嬢グレイスから身分差を理由に屈辱的な説教を受け、両親のことを侮辱されたことで悔し涙を流します。この経験がきっかけで彼女は奮起し、成長してライバルとなるはずでした。

しかし、転生後のグレイス(中身は健太郎)が彼女の両親への理解と称賛を示し、「両親の思いに応え、自分の未来を切り開くべきだ」と励ましたことで、アンナは感激し、涙を浮かべながら感謝の意を示します。その後、すっかりグレイスに懐き、常に行動を共にするようになります。

本来ならば、アンナはグレイスから受けるいじめを乗り越え、成長と恋愛を描くストーリーになる予定でしたが、転生した健太郎の誠実な人柄が影響し、グレイスに対する強い信頼と尊敬へと変わります。結果的に、彼女の成長はグレイス(=健太郎)のサポートによるものとなり、ストーリーの展開が大きく変化します。

アンナの口癖は「さすがグレイス様」で、しばしば「さすグレ」と略されて描写されます。彼女の純粋さやひたむきな姿勢に、健太郎自身も「誰からも愛される主人公」と評しており、彼女の一生懸命な様子には娘の日菜子も感動し涙する場面があります。

まとめ

『悪役令嬢転生おじさん』は、上山道郎による日本の漫画作品で、2020年5月号から『月刊ヤングキングアワーズGH』(少年画報社)にて連載中の作品です。この漫画は、52歳の公務員男性・屯田林憲三郎が異世界に転生し、乙女ゲームの世界の悪役令嬢として新たな人生を送る姿を描いたコメディ作品です。

物語の始まりは、憲三郎がトラックに轢かれそうな子どもを助けようとして命を落とし、目を覚ますと、乙女ゲーム「マジカル学園ラブ&ビースト」の悪役令嬢グレイス・オーヴェルヌとして転生していることに気づくところから始まります。憲三郎はオタクであり、異世界転生に対する一応の知識はありますが、乙女ゲームの詳細はほとんど知らないため、悪役令嬢としての役割をどうこなすかに戸惑います。しかし、前世で培った人生経験を活かし、他人の悩みを解決し、トラブルを乗り越えていくうちに、周囲から好感を持たれ、思いがけずゲームのストーリーから外れた人間関係が展開されます。

憲三郎の転生後の姿は、グレイスという若い令嬢の体を借りているため、その言動が周囲にはまったく異なる印象を与えます。ゲームのキャラクターや設定に反する行動を取ることで、周囲から「成長した」と誤解され、意図せずして好かれていく展開が面白いポイントです。また、グレイスの物語の中で重要な人物であるはずのアンナ・ドールにも親身に接し、彼女との関係も予想外の方向に進展します。

本作は、ゲームのシナリオとは全く異なる人間ドラマや、憲三郎の不器用ながらも真摯な性格が描かれており、コメディ要素満載で楽しめる作品となっています。2025年にはテレビアニメ化も決定しており、ますます注目を集めています。

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